高齢者に多いALSという病気の事に詳しくなっておこう

日本に約9000人もの患者さんがいるといわれているのが筋萎縮性側索硬化症「ALS」です。
特定疾患として認定されている病気であり、人口10万人の中に1人から3人、このALSの患者さんがいるとされ、特に60歳から70歳の高齢の方に多いという事で知られています。

もしも高齢者という事でこの病気にかかっている患者さんの発症数を見るという事なら、さらに数が多くなるとされ、超高齢化社会に突入している日本において、この病気の問題は非常に深刻な問題です。

この病気の特徴としては進行性であり、病気の治療がきわめて難しいという点にあります。
人は末梢神経や脳から指令を受けて筋肉などが動くようになっていますが、この指令を筋肉などに伝達するのが運動ニューロンです。

ALSの場合、この運動ニューロンそのものが侵されてしまうという病気なので、筋肉が次第に動きにくくなっていき、次第に利用出来なくなっていきます。
利用出来ない筋肉は細くなっていき、歩行はもとより口、のどの筋肉すらうまく動かなくなっていくため、食べ物を飲み込んだり飲み物を飲むという事もしにくくなり、次第に口から物を食べるという事も出来なくなります。

最終的には呼吸するための呼吸筋が弱くなり、動きにくくなっていくため、結果呼吸不全という状態になり最終的にお亡くなりになる事が多い病気です。
進行性であり、一旦発症すれば進行していくのですが、現在は少しでも進行を遅くするための治療もおこなわれているため、早期発見し早期治療が重要とされています。

治療は基本的に投薬とリハビリです

治療は基本的に投薬で行われますが、リハビリも平行して行われます。
筋肉の動きが悪くなっていくため、筋肉の動きと関節の動きを出来る限りスムーズにするため、毎日継続的にしっかりとリハビリを行う必要があります。
歩くなどのリハビリ以外にも、動きが悪くなっていくにつれてリハビリ専門のスタッフなどが筋肉をしっかりと動かす必要があり、専門家のもとできちんと治療を受ける事が重要です。

投薬治療はALSの進行を遅くするというもので、今はよいお薬も作られており、根治治療はできませんが投薬によって筋肉の委縮などができるだけ起きないように、進行を遅らせるという治療を行います。
早期から始める方が進行を初期段階から食い止める処置ができるため、出来るかぎり早く異変に気が付いて、しっかりと治療に向き合う事が重要です。

進行していくと治療の主軸は、食べ物を口から食べられる期間を長くするという事で、飲み込む力が弱くなったと判断すれば、むせたり誤嚥性肺炎を起こさないように飲み込みやすい流動食にする必要がありますし、飲み込むことができなくなれば胃ろうという処置をとる事になります。

基本的に対症療法となりますが、それでも治療をしなければどんどん進行する進行性の病気なので、早期に治療を開始できるように普段とは違うと感じる行動やなどが見えたら、一度専門医に検査してもらう方がいいでしょう。

介護施設は受け入れ可能?

少し前まで老人ホームなどではALS患者を受け入れる準備が整っていないという事で、ほとんどが受け入れしないという施設ばかりでした。
しかし、最近は全国の介護施設の3割弱くらいがALS患者さんを受け入れ可能となっています。
まだ3割弱、という事なので地域の介護施設で受け入れ可能という施設を探すのは少々困難かもしれませんが、医師から紹介を受けるなどして、受け入れ可能かどうか施設を探してみることが大切です。

常に進行していく、という病気なので峡できていたことが明日はできないという事も起ります。
家族の身体的サポートが必要な事はもちろんですが、ご本人も出来ないことがふえていくという事に対して大きな不安を持つことになりますので、ご家族は精神的なサポートも欠かせないのです。